耐火被覆工事|ケイカル板貼りとは?工程・工期・メリットを解説
耐火被覆工事の中でも、仕上がりの美しさと寸法精度を重視する現場で選ばれるのが「ケイカル板貼り工法」です。
ロックウール吹付とは異なり、板材を加工・固定していくため、
・仕上げ下地としてそのまま使える
・厚みのばらつきが少ない
といった特長があります。
一方で、施工手間や工期はどうなのか、コストは高いのかなど、採用判断には正確な理解が必要です。この記事では、ケイ酸カルシウム板貼り工法の工程・工期・メリットと注意点を分かりやすく解説します。本記事を読めば、ケイカル板貼りが向いている建物条件や現場環境が判断できるようになります。
耐火被覆工事(ケイ酸カルシウム板)とは?
ケイ酸カルシウムとは、石灰(カルシウム)とケイ酸の化合物です。建材・肥料・食品添加物など用途はさまざまですが、耐火被覆材としては1000℃でも優れた耐火性能を発揮します。プレーンな板で、そのまま壁紙や塗装仕上げの下地になります。
ケイ酸カルシウム板貼りは、ケイカル板とボンデスト(接着剤)、固定ピン、スラリー(補修用パテ)を用いて施工する耐火被覆の工法の1つです。
耐火被覆工事(ケイ酸カルシウム板)の工程
1. 事前打合せ
施工日までに担当営業が現場を訪問し、以下の項目を主に確認します。
・工程
・収まり(工法、貫通部の処理方法、ファスナー/ガゼット等の切込みの有無)
・材料の置場および施工スペース
・揚重設備の有無
・足場資材の状況
2. 施工箇所の確認
施工前に実際の現場を確認し、施工対象となる鉄骨・梁・柱の状態を把握します。
3. 施工前準備
一般的な板材サイズ(例えば 1,000 mm×1,525 mm)を現場で適宜切断加工して使用します。切断時には集塵機付きの切断機を使用。鉄骨面はゴミ・コンクリートくずなどを掃除し、施工の支障となるものを除去します。
4. 下地準備(梁・柱)
梁の場合:図示の要領でスペーサー(同質材)を取り付け、貼り付けにはボンデスト(接着剤)を使います。
柱の場合:同様にスペーサーを取り付け、ボンデストで貼り付けます。
5. 採寸・切断
梁・柱のサイズに合わせて板材を採寸・切断します。切断には集塵機付切断機(電ノコ)を使い、細かい修正には手引ノコを使用します。
6. 取付け
梁の場合:スペーサーに釘止めでケイ酸カルシウム板を固定していきます。
柱の場合:同様にスペーサーに釘止めで固定します。
7. パテ処理
板材の目地部分についてはスラリーを用いてパテ処理を行い、仕上がりを整えます。
8. 施工完了
床の掃き掃除、残材・機材の撤去を行い、現場を整理整頓します。
9. 完成
上記の工程を経て施工完了となります。必要に応じて完成状況を確認し、設計・仕様通りに施工されていることを確認します。
耐火被覆工事(ケイ酸カルシウム)のメリットと工期、向いている現場
ケイカル板を採用するメリットはその意匠性です。
ロックウール吹付などの耐火被覆材は表面がモコモコしており、仕上げ材を貼る前に必ず下地を組んだり、別のボードを貼る必要があります。
一方でケイカル板は、もともと平らでキレイな板材です。
薄くてコンパクトで、厚みのばらつきがないため、仕上げ用の下地としてそのまま使えます。広さを確保したい現場に向いています。
また、粉塵がほとんど発生しないため、他工事との並行が可能です。
しかし、採寸と切断を現場で行うため、単独では工期を要します。1人当たり1日25〜30平米ほどで、施工可能な面積に対するコストもやや高いです。
まとめ
耐火被覆のケイカル板貼りは、不燃性・寸法安定性に優れたケイ酸カルシウム板を用いて鋼材を確実に保護し、火災時の温度上昇を抑えて建物の倒壊リスクを低減する工法です。採寸・加工・下地調整・ボード固定といった工程には、正確な施工技術と現場ごとの納まり判断が求められるため、豊富な経験と高い品質管理が欠かせません。
ケイカル板貼り工法には、
・仕上がりの平滑性
・メンテナンス性の高さ
・現場条件に応じた柔軟な施工が可能
といったメリットがあり、マンション・商業施設・倉庫など、さまざまな建物で採用されています。
株式会社NENGO 地球防衛隊は、川崎市を中心に40年以上にわたり耐火被覆工事で安全を守ってきました。建物の種類やその土地の気候・風土に合わせて、安全性・品質・工期に対して、最善の提案をさせていただきます。
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