耐火被覆

FIREPROOFING

火災時に建物の崩壊を防ぐための施工
火災時に、建物が熱によって
崩壊するのを防ぐ「命綱」

耐火被覆は、火災による構造体の温度上昇を抑え、建物が倒壊するまでの時間を確保することで、
避難時間の確保と被害の最小化に寄与します。

建物の用途や構造、施工条件に応じて、適切な材料・工法を選定することが重要です。

工法の種類と選定の考え方

耐火被覆は、材料や工法によって性能・施工条件・コストが異なります。
そのため、用途や条件に応じて以下のような選定ポイントを軸に、適切な工法を選定します。

必要耐火時間 建物用途(倉庫・工場・オフィスなど) 施工条件(新築 / 改修) コスト 仕上がり条件

吹付け工法

ロックウール系材料を吹付ける工法。
最も一般的に採用される耐火被覆です。

材料

  • 太平洋スプレーコート ニューシステム

特徴

  • 広範囲施工に適する
  • 複雑な形状にも対応可能
  • コストバランスに優れる

採用ケース

  • 面積が大きくコストを抑えたい場合
  • 倉庫・工場など機能優先の建物
  • 複雑な鉄骨形状への対応が必要な場合

留意点

  • 養生が必要
  • 施工環境の影響を受けやすい
  • 仕上がりは施工精度に依存

主なメーカー

  • 太平洋マテリアル株式会社

ボード系工法

ケイカル板などの耐火ボードを取り付ける工法。
仕上がり精度が求められる場合に採用されます。

材料

  • ケイ酸カルシウム板

特徴

  • 表面が平滑なため、仕上げ面をそのまま下地材として使用可能
  • 薄く、コンパクトに仕上がる
  • 厚さのばらつきがほとんどない

採用ケース

  • 壁厚を抑えたい場合
  • 商業施設やビルなど仕上がりを重視する場合
  • 他工種と並行して施工したい場合

留意点

  • 時間あたりの施工量がやや少ない
  • 施工面積に対するコストがやや高い

主なメーカー

  • 日本インシュレーション株式会社

巻付け工法

耐火材を鉄骨に巻き付ける工法。
軽量かつ施工性に優れ、改修工事で多く採用されます。

材料

  • マキベエ

特徴

  • 施工に特別な技術を必要としない
  • 厚さのばらつきがほとんどない
  • 施工時の粉塵がほとんどない

採用ケース

  • 他工種と並行して施工したい場合
  • 厚みを一定に保ちたい場合

留意点

  • 常に濡れている箇所では使用不可
  • ロックウール吹付け工事に比べて価格がやや高い

主なメーカー

  • ニチアス株式会社

塗料系工法

鋼材に塗布することで、火災時に発泡し断熱層を形成する工法。
意匠性や露出仕上げが求められる場合に採用されます。

材料

  • 発泡性耐火塗料(SKタイカコート 等)

特徴

  • 塗膜厚が数mm程度と非常に薄く、鉄骨のフォルムを活かした仕上げが可能
  • 火災時に発泡して鉄骨の温度上昇を抑制
  • 自由な色彩に仕上げられ、意匠性が高い

採用ケース

  • 構造あらわしで仕上げたい場合
  • エントランスなど人目につく場所で柱をすっきり見せたい場合
  • 壁厚や被覆重量を抑え、他の仕上げ材と組み合わせたい場合

留意点

  • パテ処理など下地調整が必要になる場合がある
  • 柱脚部のひび割れ・浮きなどの維持管理が必要
  • 認定条件を担保するため、原則メーカーにて施工

主なメーカー

  • エスケー化研株式会社

施工の流れ

耐火被覆の施工は、工法や条件によって細部は異なりますが、基本的な流れは共通しています。

  1. 1

    現地確認・仕様確認

    所定の耐火性能を満たすよう、施工厚みや仕上がりを確認します。

  2. 2

    施工計画

    工法・材料・工程を整理し、施工条件に合わせた計画を立てます。

  3. 3

    下地確認・養生

    施工前の下地状態を確認し、必要に応じて養生を行います。

  4. 4

    施工

    選定した工法に基づき施工を行います。

  5. 5

    厚み確認・検査

    所定の耐火性能を満たすよう、施工厚みや仕上がりを確認します。

  6. 6

    完了・引き渡し

    最終確認後、引き渡しを行います。

※工法によって管理項目は異なります。吹付は厚み管理、巻付は納まり、ボードは精度、塗料は膜厚管理が重要になります。

想定されるケース

商業施設や公共施設、工場・倉庫、マンションなど、建物の用途や構造に応じて最適な耐火被覆工事をご提案します。
新築から改修、部分補修まで幅広く対応しています。

倉庫・工場

耐火性能の確保・改修に伴う耐火対応

オフィスビル

執務空間の安全確保・改修時の耐火対応

商業施設・店舗

意匠性と耐火性能の両立

集合住宅

劣化対策や安全性の確保

公共・福祉施設

基準対応・改修工事

用途変更・法令対応

基準見直しや指摘に伴う耐火対応

耐火被覆について相談する

耐火被覆は、建物の用途や条件によって適切な工法や仕様が異なります。
現状の整理からでも構いません。条件に応じて、必要な対応を整理しご提案しています。

●調査のみのご相談も可能です 
●新築・改修どちらにも対応しています 
●小規模なご相談でも問題ありません